「見せる」?「隠す」?

目的や場所で選ぶ収納家具

TIMELESS COMFORT SELECTIONS・2026.5.22

「好きなものを眺めて暮らしたい」そんな人が増えています。少しずつ集めた和食器、晩酌のたびに手にとるグラス、旅先から持ち帰ったオブジェ、装丁の美しい本、針を落とすのが楽しみなレコード、休日ごとに一緒に出歩くカメラ…などなど。自分の好きなものがギュッと詰まった、宝箱のような棚があったなら、眺めるたびにうっとり、そしてにんまり。1日の終わりにふと眺めるだけで心が満たされるはずです。その一方で、ものは扉の中に隠して見えなくし、すっきりと暮らしたい人も。棚の中まで気を配ってなんていられないとか、とにかくものが見えないように収納しないとストレスが・・・なんて人もいますよね。タイムレスコンフォートなら、「見せる」「緩く隠す」「隠す」のそれぞれがかなう収納家具が揃います。どう収納したいか?目的や場所によって収納方法を変えて楽しむのも手。気分やシーンに合う、お好みの家具を見つけて下さい。

ガラス扉で「見せる」

ecruxe home/エピ グラスキャビネット
EPI GLASS CABINET

まずは美しく「見せる」収納家具、日本の住宅に寄り添う家具が揃うecruxe homeシリーズのEPI GLASS CABINETの紹介です。大きなガラス扉が目を惹く、オーク材を用いたシンプルなデザイン。一見シンプルですが、よく見ると脚部がろくろ仕上げになって真鍮のアジャスターが付いていたり、天板のエッジや幕板にモールディングの端正な装飾が施されていたり。ヨーロッパのアンティーク家具に見られるようなクラシックなディテールをポイントになった、シンプルで軽やかなギャビネットです。高さ165cm、幅91cmのハイキャビネットですが、ガラス扉のお陰で圧迫感を感じることもありません。食器棚としてダイニングに置いてもいいし、本や収集するコレクションを収納してリビングや書斎に置いても。棚いっぱいに好きなものを収納し、思いきり愛でて楽しめる、嬉しいキャビネットなのです。6cmピッチで高さを変えられる可動式の棚板が8枚、そして衣装箪笥に見られるシャツケースをモチーフとした引き出しが4つ付き、使い勝手も抜群。大切なものが埃まみれになる心配もなく、ガラス扉には飛散防止フィルムが貼られているから安心して使用できます。

ecruxe home/エピ グラスローキャビネット
EPI GLASS LOW CABINET

EPI GLASS CABINETと同シリーズの、高さ73cmのエピ ローキャビネット。こちらも「見せる」を思いきり楽しめる収納家具です。ろくろやモールディングを施したディテールも、6cmピッチで動かせる棚板や、引き出しが付いているのも同様でとても機能的。幅はEPI GLASS CABINETと同じ91cmなので、2つを並べて置いても美しく見えます。このローキャビネットなら、例えばリビングでレコードを収納し、上にプレイヤーを置くとか、お酒とグラスを収納して上はお酒をつくるバーコーナーにしてしまうとか、クローゼットで大好きな帽子やバッグを収納して上には時計やジュエリーを置いて日々の身だしなみの仕上げコーナーにして…などと活用できそう。中に収納するものも上に置くものも同時に愛でて楽しめるキャビネットです。このキャビネットを主軸にした、お気に入りがたくさん詰まった愛おしいコーナーが実現しそう。

引き出しにはフルスライドレールが付いているためスムーズに開閉でき、中身が奥まで見渡せ、出し入れがしやすいのも特徴です。カトラリーや文房具、グラスや豆皿などの収納にもピッタリ。「見せる」収納ですが、細かいものや雑多なものを入れるための引き出しが付いていて、使いやすさのポイントになっています。

波板ガラス扉で「緩く見せる」

XANDER DESIGNS/ジュリー ハイキャビネット
JULIE HIGH CABINET

次は「緩く見せる」収納家具の紹介です。北欧ヴィンテージ家具を彷彿とさせるデザインで人気のXANDER DESIGNS JULIE COLLECTIONのシリーズ。柔らかな曲線を描くフォルムに、懐かしさを感じるレトロな波ガラスをはめ込んだ扉のデザインが人気です。この半透明の波ガラスによって、生活感を程よく隠すことができ、その上圧迫感を与えないという絶妙なバランス、いいとこ取りが実現。器や日用品など、クリアに見せたくはないけれど、完全に見えなくしてしまうのも・・・という人におすすめのキャビネットです。

波ガラスはその名のとおり、表面が波打った加工のガラスになっているため、中に収納したものをクリアに見せずに、オブラートに包んだように柔らかく見せてくれます。ガラスそのもののレトロな佇まいと、絶妙な塩梅でほんのり見える感じが、クリアガラスにはない魅力になっています。しかもガラスによって抜け感が生まれ、光も反射して空間を明るく見せてくれる効果も。

木製扉で「隠す」

XANDER DESIGNS/ジュリー カウンターボード
JULIE COUNTER BOARD

最後は「隠す」収納家具のご紹介です。こちらはXANDER DESIGNSのJULIE COUNTER BOARD。高さ85cm幅120cmの使いやすいサイズ感。滑らかな曲線を描くフォルムに華奢な脚、脚先には真鍮カラーが施され、ポイントになっています。ミッドセンチュリー期の北欧家具を彷彿とさせるデザインで、最大の特徴は当時の家具にもよく見られた、蛇腹扉とも呼ばれる引き込める巻戸が付いていること。巻戸は手の込んだ美しい仕上がりでとても機能的。中には3段階に高さを変えられる棚が付き、手前にスペースがなくても容易に開閉できます。深さを変えた引き出しは、スライドレール付きで滑らかに開閉でき、たっぷりと収納できます。とにかくものは隠したい人や、また「隠す」収納家具で室内のノイズをなるべく消し、スッキリと暮らしたい人に。どこか懐かしさも感じる温かみのあるデザインなので、整然としつつもホッとできる心地いいコーナーが実現するはずです。

XANDER DESIGNS/ジュリー2ドロアーキャビネット
JULIE 2DOOR LOW CABINET

同じくJULIE COLLECTIONのさらにコンパクトなタイプがこちらのJULIE 2DOOR LOW CABINETです。木部の素材は写真のホワイトオーク材とポプラ材が揃います。両開きの巻戸の中は、高さを変えられる棚(取り外しも可能)が付き、コンパクトながら頼もしい収納量。巻戸のお陰で手前にスペースがなくても開閉でき、玄関や寝室など比較的狭い空間でも使いやすく、おすすめです。小さなスペースなら、なおさらスッキリ見せたいですよね。ものを「隠す」収納家具でストレスのない整った空間を目指しませんか?

蛇腹扉とも呼ばれる巻戸は、扉がサイドから背面へとスウっと巻き込まれていく凝った作り。扉を手前に開く必要がないので、そのぶんのスペースが省けます。小スペースにもおすすめの丁寧に作られた美しい収納家具です。

置く場所や収納するものに寄り添う収納に

例えばリビングダイニングなら、大好きな食器やグラス、小物類を「見せる」収納に。キッチンなら見せたくない雑多なものも多いから「緩く隠す」収納に。寝室ならよく眠るために、もののノイズ少なくした「隠す」収納に、などと置く場所、シーンによって収納家具を選んでみる。こんなふうに「見せる」「緩く隠す」「隠す」収納家具を置く場所によって選ぶのもいいですし、中にしまうものによって選んでみるのもおすすめです。眺めて暮らしたいものは「見せる」収納に、できれば普段は見ずに使う時だけ出して・・・なら「隠す」収納にといった具合。ものとの向き合いかたをじっくり考え、それぞれに寄り添う箱、つまり収納家具を選んでみてはいかがでしょう。

構成・文/鈴木奈代
アートディレクション/小橋太郎(Yep)